問題行動の目的「注意喚起・要求・逃避・自己刺激」

昨日、授業中に立ち歩く子が立ち歩く理由は、考えるとたくさんあることを示しました。
それは、こんな理由でした。

ある子は、勉強がわからなくて、その勉強から逃避するために立ち歩きます。
ある子は、先生や他の子に注目してもらい、かまってもらいたくて立ち歩きます。
ある子は、立ち歩くこと自体を必要として、じっとしていられずに立ち歩きます。

ABC分析では、子供がある問題行動を取るとき、何かしら目的があると考えます。
そして、一般的に、次の四つのどれかに分類されるといいます。

・注意喚起行動(注目してもらいたい欲求)
・要求行動  (物、特権、サービスの要求)… 続きを読む

同じ「立ち歩く」でも、いろいろな理由がある

授業中立ち歩く、そんな子がいます。多くは特別支援が必要な子です。
でも、なぜそんなことをするのか、私はずっとわかっていませんでした。

応用行動分析で使われる手法で、ABC分析という手法があります。
原因(先行条件Antecedent)行動(Behavior)結果(Consequence)の関係を調べ、考えることによって、支援の具体的方法を探っていくのです。

さて、
なぜ、その子は「立ち歩く」のでしょうか。
言い換えれば、その子は「授業中立ち歩く」ことによって、どんな結果(良い結果・利得)を得ようとしていたのでしょうか。

私は、初めてそのような場面に遭遇したとき、ただ「おかしな子だなあ」と思っていました。
普通、そんなことはしないので、特別な子なのだと認識したのです。

でも、特別な子でも、立ち歩く理由があるはずです。… 続きを読む

「当たり前の罠にはまらない」

大須賀優子氏が繰り返していた言葉「当たり前の罠にはまらない」について、今日も触れます。

当たり前の罠は三つ。

当たり前は当たり前だから、できないと叱られる。
当たり前は当たり前だから、誰も教えてくれない。
当たり前は当たり前だから、できてもほめてくれない。

「当たり前は当たり前だから、できないと叱られる。」
例えば、小学校4年生の子が紙にのりをつける時に、のりが紙からはみ出して机にまでべっとりついてしまう。
4年生なら、のりが紙からはみ出すなんてありえないと叱られます。
でも、 その子は微細運動障害かもしれないし、そもそも、はみ出さないのりの付け方を教わっていないかもしれません。… 続きを読む