人は真ん中の「竹」を選ぶ

「松竹梅の法則」と言われている法則があります。
そう、人は真ん中の「竹」を選ぶという法則です。

寿司屋やうなぎ屋などのメニューには「松・竹・梅」があります。
もちろん、「松・竹・梅」には価格差があります。
例えば、4000円の松寿司、2000円の竹寿司、1000円の梅寿司です。

それで、この3つのメニューの中からどの寿司を選ぶかというと、人は圧倒的に真ん中の「2000円の竹寿司」を選ぶのです。
このことを、日本では「松竹梅の法則」と呼びます。しかし、一般的には「極端性回避」の心理的傾向と呼んでいます。

それにしても、なぜ真ん中を選んでしまうのでしょうか。

これは、昨日話題にした「損失回避性」で説明できるのです。
1番安い梅寿司を選ぶと、「もしかしたら失敗するかもしれない。安いだけあって、おいしくないかもしれない」と思うのです。… 続きを読む

「現状維持バイアス」を意識しよう

人間には、損をしたくない、失敗したくないという心理的傾向があります。
これを「損失回避性」といいます。
利益から得られる満足より、損失によって生ずる苦痛のほうが大きいと感じて、損失を避けるのです。
期待よりも不安が上回ってしまう心理的傾向があると言ってもいいです。

この「損失回避性」が、現状を変更する行動場面において現れるのが「現状維持バイアス」です。
変化や未知なることを避け、現状を維持したくなる心理的傾向です。

例えば、
これだけ携帯会社が、顧客を囲い込んだり新規顧客を開拓しようとして、様々な新しいプランを提案しています。
しかし、多くの人は、プランを変更すれば、今の使い方なら必ず安くなるのが分かっているのになかなか変えようとしません。
また、多くの人は、携帯電話会社を変えれば、これも、今の使い方なら必ず安くなるのになかなか変えようとしません。… 続きを読む

「ゲーム障害」が新たな疾病として分類されます

2018/06/18、WHO(世界保健機関)は、新しい国際疾病分類を発表しました。
そこで注目すべきは、「ゲーム障害」を新たな疾病(精神及び行動の障害)として分類したことです。
どういうことかというと、これまで曖昧だった「ゲーム障害」を、正式に病気として認定して、予防や治療にも取り組むことにしたのです。

ちなみに、
ゲーム障害は「Gaming disorder」の日本語訳で、似たような障害として「ギャンブル障害」がすでに病気として認定されています。

もう少し詳しくみていきましょう。
国際疾病分類では、「ゲーム障害」を下記のような症状としています。

1 ゲームをすることへの抑止力の欠如(開始、頻度、熱中度、継続時間、終了、環境、など)… 続きを読む