「話を聞かせる力をつける」「大切なこと」と「1回しか言わない」をセットにしない

子どもの「聞くスキル」=能力を、トレーニングや練習によって高めたいという発想は、教師であれば誰しも持つものだと思います。
その一つのやり方として、よく行われているのが、
「先生は1回しか言わないよ」
というものです。
私も、20代・30代の頃に、時折、思い出したようにこれをやっていた記憶があります。
「これは大切なことだから、よく聞いてね。先生は1回しか言わないよ。」
そう言うと、子どもたちは皆、ぐっと身を乗り出して、私の話を一言でも聞き逃すまいとしていました。
でも、このやり方は、ちょっと危険というか、ある意味で矛盾しています。
本当に大切なことで、絶対に理解してほしいことなら、1回だけでなく、何度も言うべきです。 それを「1回しか言わない」というのは、まずいと思うのです。
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「話を聞かせる力をつける」先生には聞こえるよ

発表に際して、どうしても声が小さい子が教室にはいます。 極度に緊張して、いわゆる「蚊の鳴くような声」になってしまうのです。
こうした状態に対して何も指導しないと、聞いている子たちから注文、文句、要望が噴き出してきます。
「聞こえません」「もう一度言ってください」……。
ここで指導をするとしたら、まず、どちらに指導すべきでしょうか。 聞いている子か、それとも話している子か――どちらでしょうか?
これは、もちろん 聞いている子 に対してです。
声が小さい子は、その瞬間、精一杯頑張って発表しているのです。
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自分の席から一番遠くの子に向けて話す

「声が小さい子の発表をどう聞かせるか」について書こうとしていたら、話す子の指導について、ついつい思考がずれていってしまいました。
でも、コミュニケーションに関係のあることなので、発信します。 声が通ることは、教師の必須の条件だと考えています。 ボソボソと話す先生、聞き取れないほどの小さな声の先生は、間違いなく、子供たちからそっぽを向かれます。
私は、こんなふうに言われて、教師人生を過ごしてきました。
「強い声、通る声を身につける」
この言葉の中の「通る」とは、どこまで「通る」ことを意味しているのでしょうか。
それは、教室の中の一番遠い席の子です。 具体的に言うと、教室の廊下側の一番後ろの席の子ですね。
この子に届くような、「強く」「張った」声を出すようにしていたわけです。
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