窓が施錠されていないクラスはだんたい決まっている

教務主任をしていた時、時々、副校長先生に代わって、放課後の校内巡視をしていました。

その校内巡視の途中、窓の施錠などがされておらず、「この先生は、副校長先生にあまり信頼されないな」と思っていました。

放課後の校内巡視の目的は、戸締まり等の確認です。
その確認項目を、私は次のようにしていました。

・窓の施錠
・電灯の消灯
・エアコン、扇風機の電源を切る

これは、普通教室だけでなく理科室・図工室といった特別教室、そして、トイレも該当します。
加えて、廊下、階段も該当するのです。

これを、一番遠くの棟の教室から始めて、しだいに職員室に近づくようにしていました。

いくつか、窓が施錠されていないクラスがあります。
さすがに、窓は閉まっているのですが、施錠されていないのです。
そのクラスは、だいたい決まっています。いつも同じです。

そして、時折、電灯がつけっぱなしのクラスもありました。
それは、昼間の明るいうちに職員室に戻ったのです。
昼間の明るいうちは、電灯がつけっぱなしでもわかりません。しかし、夕方、暗くなれば、明々とついているのがわかります。

こういうクラスも、だいたい決まっています。いつも同じです。

おそらく、いつも同じように窓が閉まっていなかったり、電灯がつけっぱなしなっているクラスの先生は、「仕組み」を使って、放課後の窓閉め、消灯を行っていないのです。

私のクラスの場合です。
帰りのあいさつをする時、日直が「起立」と言うと、すぐさま2つの当番の子が動きます。

1つは、スイッチ当番。もう1つは窓当番です。

電灯のスイッチがパシッと押され、教室は少し暗くなります。
「ありがとう」と私は言います。

カーテンがきちんと開けられ、窓の鍵がどんどんかけられていきます。
「ありがとう」

日直のあいさつ「さようなら」
「さようなら」

こうして、消灯され、施錠された教室を子どもたちは次々と出ていくのです。