「履修型」から「習得型」へ

日本の小学校・中学校は、基本的にその学年に在籍していれば、その学年の修了となり、次の学年に行くことができます。これを、「履修型」の学習システムと言います。
一方、自動車学校のように、学校に在籍しているだけではダメで、自動車免許に必要な知識や技能が身につけられた人物のみ修了となリます。これを、「習得型」の学習システムと言います。

このように、現在の小学校・中学校は「履修型」なので、その学年の学習が十分にできなくても次の学年に上がることができます。
このため、先生たちは「勉強できなくても、仕方ない」「この子は、このくらいでよいのではないか」といった物言いをしがちでした。

しかし、教師が自分の指導に責任をもつなら、クラスの子、学校の子全員が、きちんと学習すべきことを身につけていないといけません。

「履修型」から「習得型」の見方をしていく必要があるのです。

その先駆者が、吉永順一氏が校長先生を努めていた熊本県海浦小学校でした。
その海浦小学校が掲げていたのが「必達目標」なのです。
その学年の子が「必ず」「達成する」べき目標です。

この必達目標は、非常に具体的です。数値目標になっています。
例えば、6年生の国語では、「教科書の文章が1分間に360字以上読める」という目標があるのです。

私は、ひそかに自分のクラスの子が、この必達目標をクリアーすることを目指していました。

教育トークライン1月号に、原田朋哉氏が、この「必達目標」について書いていて、思わず応援してしまったのでした。

教育トークライン
http://em-tr270.com/L90494/b146/17831