手のひらの「ストップ」「促し」

1月ほど前に、教育トークラインにおいて書かれていた谷和樹氏の非言語的メッセージである「視線」について述べました。
今日のメルマガは、その続きで、「視線」ではなくて「手」を使った非言語的メッセージについてです。

谷和樹氏は、授業中、手のひらを不規則発言を続ける子に向けて出すと言います。これは、「制止」のポーズになります。
この時、視線はその子でなく、他の子の方を向いています。
手のひらの「ストップ」です。

これは、皆さんもさりげなくやっていると思います。
視線は他の子に向けるかどうかは別にして、手いたずらをしている子に向けて、「今やっていることをやめなさい」という意味を込め、手のひらをそっと見せるのです すると、「これはやばい。いけない。」と、あわててその子は手いたずらをやめるのです。そんな経験が私にもあります。

逆に、発言を促すような「どうぞ」という意味で、手のひらを上に向けて、その子を指し示すことがあります。
これ指差すのではなくて、手のひらを見せるのです。… 続きを読む

良いところ・得意なところを伸ばす

子供の良いところ・得意なところを伸ばして明るいクラスにしたい。そんな望みをだいている先生も多いと思います。
ただ、その良いところ・得意なところを伸ばすというのは、表文化(勉強の領域)だけではとてもできません。裏文化(勉強以外の領域)のところでも、良いところ・得意なところを伸ばす教師の働きかけが大切なのです。

教育トークライン2020年8月号で、吉川たえ氏が会社活動(係活動)と集会活動において、子供の良いところ・得意なところを伸ばした例をあげています。

会社活動(係活動)では、まず、イラスト会社があげられています。
イラスト会社は、教科の学習に使うため準備していた掲示スペースをイラスト会社専用のように使っていました。とても色鮮やかなイラスト作品が飾られているのです。

ついで、お笑い会社は、休み時間や給食の時間を使ってお笑いライブを開催していました。時には、休み時間に他の学級の子も集めて笑いライブをやって大成功を収めたということも紹介しています。

そして、集会活動ではおとなしい子が企画した「大喜利」を、その子を褒めることによって大成功に導いたというのです。

先生がやったことは、ここでは教えることではなくて、その子の良さや特技を認め、褒め続けることだったのです。

先生がおもしろがってあげれば、係活動や集会活動で、子供がすばらしい一面を見せてくれます。
ぜひ、係活動や集会活動をつかって、そんな良いところ・得意なところを伸ばしてほしいです。… 続きを読む