ブックレビュー「先生を救うシンプル仕事術」 その4「セットで行 う・交流級・通知表」

おはようございます。渡辺喜男です。

今日のブックレビュー「先生を救うシンプル仕事術」は、その4「セットで行う・交流級・通知表」です。
一緒に学んでいきましょう。

読者の中に、特別(個別)支援級の子と交流しているクラスの先生もいると思います。
ところで、その交流している子と先生が信頼し合える関係になっているでしょうか。また、その子とクラスの子たちと親しい関係になっているでしょうか。

まだまだ関係がうまくいっていなかったり、その特別支援級の子が不安傾向が強かったりしたら、ぜひ、小野隆行氏の特別支援級の子とのインフォーマルな交流のやり方を真似してみてください。 きっと、良い関係を作っていくことができると思います。

では、小野隆行氏は、どのようにインフォーマルな交流のやり方をしているのでしょうか。
それも、「セットで行うやり方」で。

「朝、交流に来ている特別支援学級の教室をのぞくこと」

これが小野隆行氏がやっていることです。

「当時、交流で来ていた子は対人関係に強い不安を持つことだった。集団に入ることが苦手で、交流の教室に入るのも最初は難しかった。しかし、私が毎朝教室をのぞくようになってから、だんだんと不安が軽減されるていくのがわかった。」

小野氏は、大したことはやっていないと言っていますが、保護者と特別支援級の先生から非常に感謝されたと言います。

私も小野氏と同じ体験をしています。
もっとも、私の場合は朝ではなく、給食当番の子を連れて給食を取りに行く時に、特別支援級をのぞいていました。

それは、特別支援級が給食室のそばにあって、給食を取りに行く時なら必ず教室を覗くことができると考えたからです。

交流した子は転校してきたばかりで、私とクラスの子とは、まだ親しい関係になっていませんでした。
私だけでなく、クラスの子も一緒に特別支援級をのぞくことで、不安感を払拭し、もっと安心して交流してほしいと思いました。

ですが、そんなにたいしたことをするわけではありません。
給食を取りに行く前にちょっとちょっと寄るわけです。そして「・・さん、元気?」とか「 図工に来てね。待ってるよ」などと私と子供たちが声をかけるわけです。 そんなことを毎日やっていました。
おかげで、その子の不安もなくなりましたし、クラスの子もその子のことを理解するようになりました。

そして、私の場合も、その子の保護者と特別支援級の先生から感謝されました。

ぜひ、特別支援級のことを交流していて、親しみがいま一歩だなぁと思ったら、特別支援級をのぞくことをルーティンでやってみてください。 効果絶大です。

さて、この章の最後に、通知表の効率的な入力の仕方を小野隆行氏は書いています。
それは、後期の通知表の書き方です。

「また、所見の欄も(前期の欄に書かれていることを)コピペしておくと良い。
内容はもちろん新しくなるのだが、前の学期に書いてある内容をいちいち調べる手間が省ける。前学期にこう書いたなとすぐ分かるので、重複する内容を書いて修正するといったことはなくなる。」

これを読んで、すごいなと思いました。
確かに、私は、前学期と同じことを書いていないか、気にしながら後期の所見を書いていました。
小野氏の言うようにしておけば、同じというのはなくなります。前学期と違う内容や違う場面のことを書くようにするからです。
このやり方を知っていれば、もっと楽になったのになあと悔しい思いです。

ぜひ参考にしてください。