不登校経験者の高校進学率、就業・就学率

石井氏が、「不登校は、ちゃんと休めばだいじょうぶ」と言っているのには、データがあるからだと言っています。
そのデータとは、「不登校に関する実態調査」平成18年度不登校生徒に関する追跡調査報告書です。
その概要において、このように示されているのです。
「進路の状況を見ると、前回の調査と比較して、不登校経験者の高校進学率が大幅に増加(85.1%←65.3%)するとともに、高校中退率も大幅に下がっており(14.0%←37.9%)、不登校経験に関わらず、勉強が続けられるようになっている状況を見ることができる。 さらに、大学・短大・高専への就学している割合も大幅に向上(22.8%←8.5%)している一方、就学も就業もしていない割合は減少(18.1%←22.8%)している。」
ここで示された
・高校進学率 85.1% ・就業・就学率 81.9%(就学も就業もしていない割合の逆)
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「不登校」に関する文部科学省の方針転換

不登校についての認識について、文部科学省も方針を転換しています。
それは、平成29年の学習指導要領総則の解説編において示されています。
「不登校は,取り巻く環境によっては,どの児童にも起こり得ることとして捉える必要がある。また,不登校とは,多様な要因・背景により,結果として不登校状態になっているということであり,その行為を「問題行動」と判断してはならない。加えて,不登校児童が悪いという根強い偏見を払拭し,学校・家庭・社会が不登校児童に寄り添い共感的理解と受容の姿勢をもつことが,児童の自己肯定感を高めるためにも重要である。」
ここにあるように、不登校を、「はずれた」「不適切な」「問題のある」行動だと捉えることを、戒めているのです。
私(たち)は、教師として、不登校になりかかっていた子を、なんとか学校に来られるように、心をくだき、手間暇かかるアクションを行ってきました。
その奥底には、不登校が、問題あるとは思いませんが、「はずれた」行動だという意識があったと思います。 それは、学校を存立の基盤とする教師として当然のことかもしれません。
学習指導要領は続けます。
「また,不登校児童については,個々の状況に応じた必要な支援を行うことが必要であり,登校という結果のみを目標にするのではなく,児童や保護者の意思を十分に尊重しつつ,児童が自らの進路を主体的に捉えて,社会的に自立することを目指す必要がある。」
これは、学校という組織に帰属(登校)させるという短期的な目標設定ではなく、最終目標を「社会的な自立」という長期的な目標にしたということです。
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学校を休み始めた瞬間から、心の回復が始まる

石井志昂氏は、不登校になった状態について、ポジティブな捉え方をします。 普通は、不登校、学校に行きたくないという状態で、これは大変だ、問題が起こっていると捉えがちだと思います。 私も、目一杯、そう捉えていました。ネガティブな捉え方です。
しかし、石井氏は、そうは捉えません。 こんなふうに言うのです。
「驚かれる方もいらっしゃるかもしれませんが、学校を休み始めた瞬間から、心の回復が始まります。多くの方がイメージするのは、学校に行かなくなった日から心の状態が悪化していく様子かもしれません。でも、子どもにとっては、学校へ行かないことによって、一番の危機を脱したことになります。」 (学校に行きたくないと子どもが言った時に親ができること)
石井氏は、不登校になる前、無理して学校に行っていたときのことを「危機」だと言っているのです。 それは、無理して学校に行って、心を傷つけ、壊していた状態です。
ですから、学校に行かなくなったことで、まずは心と体を休ませるのです。
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