名前を先生が書いていいかな?

一昨日、小田原の高橋優先生の、1年生を担任した際の実践を紹介しました。
今日も、その冊子の中に、気になる一節があったので、紹介します。

1年生は、とにかく落とし物が多いです。「先生、・・が落ちていました。」
・・には、ティッシュやら、ハンカチやら、色帽子やら、ペットボトルやら…。
特に、ティッシュの落し物が多いです。また、ティッシュには名前が書いていないことが多いです。「これは誰のですか?」と聞いても、1年生は自分のかどうかわかりません。 こんな些細なことでイライラしたくありません。だから落し物で名前がなかったら、私が名前を書いてあげることにしています。

「名前が書いていない子おいで。名前を書いてあげますよ。」

たったこれだけで、教師も子供もストレスレスです。
「わ−い1年生担任」高橋優著

私も、高橋先生と同じようなことをやっていました。

例えば、算数の時間、子ども達が私のところに答えを見せにやってきます。
そして、その答えの書かれたノートに名前が書いていなかったら、私は子どもにこんなふうに声をかけていました。
「名前を先生が書いていいかな?」

学期始め、忙しくて親が名前を書いてくれない子もいます。
そんな子は、他の子は母親に名前を書いてもらっていることを、少しうらやましいのではないかと思うのです。
そして、そんな子に限って、自分できれいに名前を書けないのです。

「名前を先生が書いていいかな?」
自分で書くという子もいますが、大半の子は、
「うん」
と言います。
私は、細マジックを使って、精いっぱいのていねいさで、その子の名前を書いてあげます。

名前の書かれたばかりのノートを受け取った子の表情は、心なしかニコニコしている感じがしました。