望ましい室温基準「17℃以上、28℃以下」に見直し

2018年4月2日、文部科学省は学校の教室の望ましい環境を定めた「学校環境衛生基準」を一部改正しました。
ここでは、これまで「10度以上30度以下」だった望ましい室温が、「17度以上28度以下」に基準が変更されています。

学校環境衛生基準の一部改正について(通知)
http://www.mext.go.jp/a_menu/kenko/hoken/1403737.htm

こんな文言です。

望ましい温度の基準を「17℃以上、28℃以下」に見直したこと。

そして、留意事項として、次のように述べています。

温度の基準については、健康を保護し、かつ快適に学習する上で概ねその基準を遵守することが望ましいものであることに留意すること。
温熱環境は、温度、相対湿度、気流や個人の温冷感等により影響されやすいものであることから、教室等の環境の維持に当たっては、温度のみで判断せず、その他の環境条件及び児童生徒等の健康状態を観察した上で判断し、衣服による温度調節も含め適切な措置を講ずること。

心配するのは、この「28℃以下」を頑迷に守って、29℃にならないとエアコンを入れない先生が出てくることです。

経験上、「なんだか暑い教室だなぁ」ということも、「なんだかひんやりした教室だなぁ」ということもありますね。
教室の位置によって、日照も風通しも違うのです。

また、21人のクラスと、40人のクラスだと空気の熱さが違います。
酸素濃度さえ違う気もします。

これを一律に、職員室で計測した気温でコントロールしようというのが無理なのです。

「温熱環境は、個人の温冷感等により影響されやすい」というのは発達障害の子たちに当てはまるのです。
発達障害の子たちは、非常に温度調節が苦手で、靴下を脱いで裸足になったり、床に寝そべったりする子もけっこういます。

自分のクラスの子を見て、ためらうことなくエアコンのスイッチを入れましょう。