授業に飽きたり、心が不安定だったりして、不意に教室を飛び出す子がいます。
私は、そのような子を担任したことはありませんが、「とっても困る」子だと思います。
それは、どこにいるか不明で探さなくてはならないからです。
教室には、残ったクラスの子がいます。その場を離れるには、課題を教室の子に出さなくはなりません。
その場を離れずに、職員室の先生に手助けを得る方法もあります。が、何度も何度もでは気がひけます。
そんな子を担任した清水麻美氏が、「休み方(教室を抜け出すのば、この子にとって休むことなのです。)を教える」ことで、しだいに落ち着いてきたとサークル冊子「いぶき」に報告しています。
「休み方」を教える
「一番困ったのは、ふらっといなくなってしまうA君の居場所を担任の自分が把握していないということだった。A君に「休み方」を教える必要があった。
100均でミニ黒板を購入し、A君専用の連絡黒板にした。授業中、他の場所で休みたくなったら、ミニ黒板を担任に見せる。ミニ黒板には自分で選んだ「場所」と「時間」が書かれている。
場所は、「図書室」(幸い教室のすぐ近くだった)か「ろうか」(休むための椅子を置いてある)の二択。時間は、「2分」「5分」「10分」の3つから選び、タイマーをセットする。 そのように対応していることを職員にも周知しておいた。
最初からすべてうまくいったわけではなかった。だが、徐々にA君はこのやり方を理解し、守るようになった。決めた時間に戻って来て、「(時間を守って戻って来たから)褒めて!」をアピールするのだった。」
なんとも、すごい知恵だと思います。