先生が笛の合図をするまでは動いてはいけません。

向山洋一氏が、「子供を動かす法則」はただ一つだと述べています。

では、「子供を動かす法則」は何か。
それは、ただ一つである。

「最後の行動まで示してから、子供を動かせ。」

子供を動かす秘訣は、これに尽きる。
「子供を動かす法則」 向山洋一

その説明の中で、次のように書いてある箇所があるのです。
遠足に行って、昼食の食べ方の指示をする場面です。

そそっかしい子供がいて、これだけで動き出してしまうかもしれない。日頃の指導にもよるのだが・・・。… 続きを読む

「自分と同じ位かな」と思えば自分より相手が上

「ダニング=クルーガー効果」というものを知って、謙虚にならなきゃいけないとあらためて思いました。

社会心理学者であるダニングとクルーガーは、大学生を相手に実際の成績順位と自己評価の関連を調べる実験を行いました。
その実験は、学生を集め、彼らに知的スキル・文法・ユーモアセンスなどについて自己評価させたのです。
そして、その自己評価後、学生の中における自分の順位を推測させました。

すると、成績が悪い学生ほど学生の中における自分の順位を高く評価するという結果が得られたのです。
一方で、成績が良い学生ほど自分の順位を低く評価するという結果でした。

この「ダニング=クルーガー効果」は、知的な成績だけでなく、他の領域においても観察されています。
ですから、まとめると、

「ダニング=クルーガー効果」
能力の低い人物が自らの成績や容姿や発言、行動などについて、実際よりも高い評価を行ってしまう優越のバイアス… 続きを読む

5つ以上、書きなさい

社会科の授業で写真を見せ、子どもに「これ何だろうなあ?」「どうしてかな?」という問題を見つけさせたり、また、「そうだったんだ!」という答えを見つけさせたりすることがあります。
その時、漫然と「写真を見てご覧なさい。」と子どもに指示しても、あまり効果的ではありません。気の利いた子が、ささっと気の利いた答えを言って、授業が進むだけです。
ほとんどの子は、ぼーっと写真を眺めているだけになります。
そんな時、万能な指示のやり方があります。
それは、

「写真を見て、わかったこと、気付いたこと、思ったことを5つ以上、ノートに書きなさい。」

というものです。
この指示の前半部分は、「わかった!」「こんなのある!」「何してんだろう?」というように、子どものあらゆる判断、気付き、疑問、感想を引き出すものになっているすぐれものです。
ただ、今回のコラムは、この前半部分ではなく、後半部分の「5つ以上」という部分にスポットを当てていきます。
(もちろん、「5つ」というのは「8つ」でも「10個」でもよいのです)… 続きを読む